金属いろいろ 2010-10-04 PM06:02
シトシトなお天気ですね・・・
雨が降ると「人来ねえから釣りいこーぜ!」とテンションブチ上がりだった釣り少年時代が懐かしいとしみじみする店長柴犬ですどうも。
大人になるとどーも雨の中、釣りに行く気が失せてしまいますね、あの頃の釣り欲はなんだったんでしょうか・・・笑
今日はあいにくの天気ですが、海の状況は良好です
波も穏やかですし、これで雨などなかったら間違いなく釣りに行く日ですね
この波打ち際がやや波立つ感じが良いんですよワタクシ、鏡のようなベタ凪はあまり好きではありません
もし、皆様の終業時間に雨が上がっていたならば、是非すこしだけでも餌木を投げに行ってみてくださいね
さて、今日は、ワタクシとTappcraft丸山でひそかに進行中のプロジェクトを紹介したいと思います。
丸山が持っているとあるルアー・・・
この写真を見て、「おぉ~、これはメ○○パ○ーやなつかしーっ」となる方は、
そーとーなオタク
もとい
そーとーなマニアですね
または、シーバス暦10年以上のベテランさんですね
約15年くらい前に発売されてたこのメタルジグですが、他のメタルジグとはちょっと違います
通常、多くのメタルジグは素材として鉛もしくは鉛合金で整形されています。これは、「加工のしやすさ、素材の安さ、大きさに対して質量(重さ)がある」などが理由で、今でも一般的にメタルジグの素材として利用されています。
しかし鉛には良いところもあれば悪いところもあり、「小さくても良く飛ぶ」もあれば「本当はこんなアクションのメタルジグが欲しいけど鉛では出ない・・・」などの問題もあります。
メタルジグのアクションといえば非常に単純明快、「お尻を振る」、「ロッドアクションによってダートする」などがありますが、それらはあくまでも強いテンション(早巻き、ロッド操作)によるものにすぎません。
ルアーの動きというものは、「浮力と水の抵抗と水流」これらの兼ね合いによるものなのですが、なぜメタルジグは単調な動きとなってしまうのか・・・それは、鉛の質量によるものです。分かりやすく言うと”重さの割に小さい”ということが大きな原因です。
『それでは軽金属をつかえばいいのでは?』となりますが、そう簡単にはいきません、市場ではステンレスやアルミなどの軽金属を使用したメタルジグも少々発売されてはいますが、どれも大変高価!なぜなら「加工が大変」だからです。
なぜなら「なかなか溶けないから」です。
アルミの融点は660℃、ステンレスにいたっては・・・・と、溶かして利用するのにはコストが掛かり過ぎます。
ステンレス製ジグはカット&組み立て式、アルミ製ジグはカット&削り出しによるものが殆どです。その為コンセプト、見た目が単純なものが多いですね。
鉛製メタルジグの工程は、元となる型に素材である鉛を熱して液化させたのもを流し込むのですが、ここに利点があります。
液化させているので、たとえ細かい細工(ウロコ模様、エラなど)の型であったとしても、流し込みで細かい細工が表現できるのです。しかも短時間にできます。これにより、製品の販売価格を大変安く設定でき、しかもよりリアルな見た目となります。それにより、ユーザーも安心して使用できるという、メーカーにもユーザーにも有益なことばかりなんですね。
しかし、先程書いたように鉛では使用域が制限され、人によっては「おもしろくない・・・」となってしまいます。
スローリトリーブで大きなアクションを出すのであれば、おおきなボディが必要・・・しかし鉛ではかなりの重さとなる為タックル制限がかかってしまいます。
「鉛がダメなら、アルミ、ステン以外の軽い金属を使えばいいじゃない」
マリー・アントワネット並みの簡単な意見ですが、ごもっとも苦笑!
そこで当時発売されたのが、文頭の写真にある、とあるメタルジグです
コレが発売された時は、はっきり言って衝撃でした
大きさの割りに軽い28g設定、しかもスローリトリーブでミノーのような泳ぎ
簡単にまとめますと、
「90mくらい飛ぶ、スローでも良く泳ぐ7mミノー」
ってカンジです(笑)
しかも素材むき出しでも、本当に理想の輝き
ぶつけても全く曲がらない高強度
輝きが失われないキズへの強さ
この素材とは・・・
『亜鉛』です。
トラックのバンパーなどに使われている、高強度軽金属です
この金属は溶かす為の温度(融点)が419,5℃と、アルミやステンレスほど高くなく(もちろん鉛の数倍ですが・・・)加工がしやすいとまでは言いませんが、型に流し込む製法で常識的販売価格でできる唯一の素材だったのです。
それでも鉛製メタルジグよりは原価がかかる為、やや割高なメタルジグとなってしまいますが、そこはワタクシと丸山のコンビ
なんとか安価に設定できる、すんごいスイミングメタルジグを作っています
すんごい泳ぎになりますよ
まだまだ、細かくは明かせませんが、開発状況などは追ってご報告したいと思っています。
しかしなかなか・・・
現在Tappcraftでは、またまた亀有商店街より追加オーダーの入った
こち亀像
←ニュースでマラカスが折られたヤツの原型ですw(丸山作)
の制作に追われており、かなり多忙の日々を送っていますので、ルアー制作はお休みしています