シーバスジャーキングStyle専用ロッド Part 2 2010-01-16 PM06:15
飛距離に関係してくるロッド素材についてですが、
このプロトモデル7フィートと高弾性9.6フィートがほぼ同じ飛距離を出すのか疑問に思われると思います。
『長ければ長い方が良く飛ぶんじゃない?』
それは間違いないと思います。
しかし今回の件に関しては意味が違ってきます。
まずはカーボンのt数の説明を簡単にしますと、低弾性(~24t)中弾性(~35t)高弾性(~最近は60tとか・・・)といったカーボンシートを作る際に、掛けられる圧力によって分けられています。t数が高ければハリの強い(カタい)軽量なカーボンになりますし、低ければしなやか(やわらかい)で割れにくいカーボンが出来上がります。ただし重くなります。
今回のプロトロッドですが、24tカーボンという低弾性カーボンを使用していますが、この低弾性カーボンこそがルアーを遠くへ運ぶ為に必要なバネになっています。力学的に考えても飛距離にかかわってくるのはロッドティップではなくバット部の力なのですが、これはルアーの負荷が乗り、曲がってこそルアーに飛ぶ力を生むものなんですね。その遠投性能に特化させるとするならば、24tカーボン+レジンがもっとも飛ぶと言われています。高弾性高純度カーボン(ほとんどレジン無し)がなぜ飛ばないのか・・・曲がらないからです。
ただ、飛距離だけが釣果を左右するのかといえば、そうでもないですよねボトム感度も大事ですし、繊細なアタリを捉え、即アワセが必要な釣りでは感度重視設計とするのは当然で、この場合は堅さ、軽さのある高弾性高純度カーボンが必要になってきます。バスロッドなどはいい例だと思います。
「だったら超高弾性で曲がる竿を作ればいいじゃん」
となると考えるのは当然だと思いますが・・・
ほぼ無理です・・・求める特性が相反しますから
最近の最先端シーバスロッドを作る技術のsるメーカーは、カーボンシートを何重にも厚く巻き上げ、軽さと強度を兼ね備えた感度ビンビンのロッドを作り上げています。
ただ、欠点を申し上げますと、非常にハリが強いという特性上、ルアーの重さは乗せれても曲がらない為、ルアーに伝える力が小さくなり、それを補う為に、釣り人の力を余計にくわえなければならなくなります。
今回のジャーキング用ショートシーバスロッドですが、釣り方の特性上、感度は全く必要ありません、魚が掛かったのが分かればいいレベルです。どちらかといえば、折れない強度、短さを補う飛距離の出るしなやかなバット、ルアーにシャープな力を掛けない全体的なしなやかさ、が優先となっております。また、そこそこの自重があった方が、ヘビーなプラグを操作しやすくなります。だからガイドもあえてチタンよりも丈夫で重いステンレスガイドを使用するつもりです。値段もお手ごろになりますしね(笑)
なんか難しい内容になってしまって、すみません
それくらい、『思ったとおりのロッドを作る』って難しいんですよ慎重な作業なんですよ
そんな細かい要望に応えてくれるメーカーがブランク製造メーカーであるTENRYUさんなんです
これからもこのプロトの仕様が細かく変わってくると思います、発売に向けて少しづつですがお知らせしますね